接客の壺 接客徒然

仕事が好きとは(3)  ~社外接客 考え方~

■好き と 能力

「仕事が好き」というテーマの第3回目は「好きと能力」についてです。

こういう経験はありませんか。
「接客が好きです」ということだったので、能力のある人と判断して雇ってみると、期待どころか相当接客レベルが低い人だったなどと。
つまり「好き」イコール仕事ができる人、ということにはならないようです。
案外「好きかどうかはわかりませんが、自分なりに取り組んでいきたい」などという人の方が、積極的ではなさそうに見えて、どんどん伸びていくケースがあります。

ここで整理をしておきたいのは、この「好き」とは自己評価ということです。
好きという価値観も、好きの意味合いも、自分から発しているに過ぎません。
周りの人から「あなた、これ好きでしょう」と言われても、「嫌いです」と本人が言えば、それで終わってしまいます。
それを無理やり「嘘でしょう。好きなんでしょう」などというものではありません。

これに対して「能力」とは、自己判断ではなく周りの評価です。
「私は能力があります」と言ったところで、周りの人が評価しなくては、能力があることにはなりません。

ということは、好きな仕事に就きたいと思っても、周囲から評価をもらわなくては、就けないことになります。

趣味の段階では好きなことをするのは楽しい。
ですが、仕事となると、周囲に対する意識も向けていかなければ、楽しく仕事をすることもできなくなってしまうという現実があります。

こう考えてくると、物事には「主観」と「客観」があることがわかります。
自他ともに認めることが、ある一面では「仕事が好き」「天性の仕事」「能力がある」ということになるのかもしれません。

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