接客の壺 接客徒然

仕事が好きとは(2)  ~社外接客 考え方~

■好き と 嫌い と 嫌いではない

第2回目の今回は「好きと嫌いと嫌いではない」です。

「あなたは、仕事が好きですか」と聞かれた時、どのように応えるでしょうか。
前回の文面を活用しながら、書き進んで行きたいと思います。

すぐ「好きです」と応える人は、何の躊躇もなく好きだと感じている人。
「嫌い」という人も、虫唾が走るまではいかなくても、明確に応えを持っています。
さあ、ここでの大きなテーマは「嫌いではない」ということです。
「好きではない」と「嫌いではない」は、若干どころか大きく違います。

「好きではない」は、どちらかと言うと「嫌い」に近い。
ですが、「嫌いではない」は、好きに近く、といってこの言葉を言っている人の気持ちの中には、複雑な気持ちが隠されているように思えるのです。

ある有名なキャスターが、番組の中で「あなたにとってキャスターは天職ですね」と言われた時、「本当は、人と会話をすることは大の苦手です。だからそれを克服しようとしてきました。今もそのことに変わりはないのです」というようなことを言っていました。

また山登りが好きという人が、「登る途中は辛い。でも登った時のあの快感は、登ってみないとわからない。
毎回、登るまでは「嫌だな~」「止めたいな~」と思いながら、登った時、また来ようと思う」と言っていました。
そういえば、登山家で清掃登山活動をしている野口健さんもテレビのインタビューに応えて、同じようなことをおっしゃっていたな~。

接客という仕事もそうではないでしょうか。
お客様に叱られ、自分の情けなさを感じる日。
そんな日は、けっして「好きです」とは言えない気分。
逆にお客様に満面の笑顔で「ありがとう」と言われた日は、ウキウキしてやる気増大。
そんな日は、「接客は、やっぱり好きだ。天職だ。」などと思えたり……。

接客という仕事は、毎日沢山のお客様に出会うことで変化があります。
そして毎日、何か感じることがあるから、前に向いて歩いていくことができるのでしょう。

「好き」という言葉の使い方、意味は人により千差万別です。
案外多くの人が好きという言葉に対して躊躇する気持ちがあるのかもしれません。

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