接客の壺 効く(聞く)接客

『同じことをしても評価は異なる 後編』 ~社外接客~

こんにちは!
今日は、苦情という視点から「同じことをしても評価は分かれる」についての後半です。
苦情と言っても、いろいろなタイプがあります。
前回取り上げた
「客がいるのにペチャペチャと私語をしている」
「お願いしたことをしてくれない」
の苦情は、100%のお客様が、嫌だと思うことでしょう。
解決方法は、私語をしない、お客様から言われたことはすぐ実行するなど、明確なものです。

ですが、
「こうしてほしかったのに、やってくれなかった」
という苦情は、少し性質が違います。
というのは、「こうしてほしい」というのは、お客様により異なるからです。
それも、お客様一人ひとり異なるという段階だけではなく、1人十色です。1人のお客様であっても
例えば、洋品店で、一人で買い物をしている時はゆっくりと見て回りたい。友人と一緒の時は、
店員にいろいろと説明してもらいたいなどと要望が変化します。

ではどうしたら、この変化も含めてお客様のご要望に沿う対応ができるのでしょう。

ここでは2つご紹介します。
1つは、お客様の言動から要望をキャッチしようとする観察力・察知力を、常に磨くことです。
お客様の表情・態度をよむこれらの力は、接客術のレベルアップにつながります。
同じことをしても評価は分かれるという体験をしながら、それぞれのお客様のご要望に沿うことをし続けていきます。

2つ目が、「ご用がございましたら、お声がけください」と、お客様にゆだねていく方法です。
用事があれば、お客様は声掛けするし、用事がなければ声がけしません。
個人レベルではなく、店の方針として行っていくことが大切です。店の方針であれば、
お客様は、「あの店は、呼ばないと来ないので、店員の目を気にしなくても良い」と理解されるでしょう。
そういう店が良いお客様には快適でしょう。
ですが呼ばなくても、説明が欲しい時には気づいてほしいと思うお客様にとっては、快適な店とは言えません。
それでよいのです。店の方針を明確に出すことで、どちらの店が自分にとって良いかをお客様が判断されます。

さて、ここで「ご用がございましたらお声掛けください」という店の店員をみてみましょう。
店員自身が、お客様に呼ばれて対応すれば良いと思った途端に、店員の能力アップが
ストップしてしまうように思うのです。つまり、お客様の状況を気づこうとしないからです。
気づこうとしなければ、観察力・察知力が結果として弱まっていくことになりかねません。
呼ばれていくにしても、
「こちらのお客様は、そろそろ呼ばれるのではないか」
「あちらのお客様は、〇〇に興味があるのではないか」
とお客様の言動を読み取ろうとすることは、重要です。

さて以上のことをまとめてみましょう。
苦情には、100%に近いお客様が嫌だと思うことと、お客様によって、評価が分かれるものがあります。

100%のお客様が嫌だと思うことは、そのこと自体を無くして行く必要があるでしょう。
お客様によって評価が分かれる時は、店の方針を明確に打ち出す、つまり、その方針は好まないという
お客様がでてくるという受け止めをしなければなりません。
会社方針を受け止めてもらえるお客様が、自社のお客様なのです。

どちらにしても、店員は、観察力・察知力を身につけ、数ある店の中から選んでもらうようにすることが使命と言えるでしょう。

*同じことをしても評価は異なる 前編
*関連書籍 『2030年 嫌われて好かれる新時代の接客術
       ―苦情は「宝の山」という落とし穴 ~改善か改悪か、それとも~ 第5章― 

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