『目的と手段』 ~社外接客~
こんにちは。筒木です。
今日は、「目的と手段」について話を進めていきたいと思います。こう言うと、
「なあんだ、手段が目的に置き換わってしまうということを言いたいんじゃないの」と思う方がいらっしゃるかと思います。
そうです。その通りです。
その通りなのですが、少しお付き合いください。
ある会社でのこと。
感じよく思っていただくことを目的に、お客様が来られたら、笑顔で「いらっしゃいませ」を、誰もができるように、マニュアルを作成しようということになりました。
できあがったマニュアルは各部署に配布され、その部署の上司が指導にあたりました。
数日経って、それぞれの部署の進捗状況を見る機会がありました。
「山田さん、笑顔で対応していないじゃないか。せっかくマニュアルを作成したのに」
「鈴木さん、お客様が来店したら、とにかくすぐいらっしゃいませと言うようにしよう」と上司は指摘していました。
「笑顔であれば良い」「「いらっしゃいませ」を言えば良い」と、指摘し始めている上司が出てきているのです。
いつの間にか手段が目的に入れ替わってしまった例です。
このような指摘の仕方をし続けていくと、ロボット接客になっていきます。
マニュアルを作成しないほうが良かったということにもなりかねません。
何のためにマニュアルを作成したのか、その根本をしっかりと持っていなければ、「手段と目的が入れ替わる」ような、本来とは違う方向に進んでいってしまう可能性が出てきます。