経営者・教育担当者編   

ミステリーショッピングについて

ミステリーショッピングとは、いわゆる覆面チェックです。
最近、覆面チェックというよりも、ミステリーショッピングという言葉が、
よく使われるようになってきているようです。

一般のお客様と同じように買物をして、現状をお客様の視点でチェックするものです。

弊社では、顔がわかっている状態で臨店チェックするものを「店舗チェック」
覆面の場合を「ミステリーショッピング」と呼んでいます。

「ミステリーショッピング」と言っても、〇×式、
または4段階、5段階評価をメインで行う方法と、
状況から感じ取ったことを、文章として報告する方法があります。
弊社では、この2つの方法をあわせた形で提案しています。


【ミステリーショッピング、店舗チェックを仕事にしてきた理由】

昭和63年に、接客アドバイザーとして個人営業でスタート。
スタートしたと言っても、こちらが勝手にスタートしたと言っているだけで、
全く仕事がありませんでした。

ある会合で、
「接客アドバイザーとして仕事をしていきたいと思っています」
と言ったら、食肉関連の仕事をしている会社の会長から
「飲食部門の接客を、指導してもらえないか」
という依頼を頂戴しました。

「やります」
これが、初めての仕事のスタートでした。

ですが、「やります」とは言ったものの、どうしたらいいのかわかりませんでした。
やる気が先に立ち、具体的な指導方法などは全くと言って良いほど、
わかっていない状況でした。
(今だから言える。すみません。会長)

そこで、まず思ったのは、研修を行う前に、店の現状を見に行こうと思いました。
実際の場面を見たら、どうしたらいいかわかるだろうと判断したからです。

これが、ミステリーショッピングのスタートです。
今も、仕事を依頼された時は、事前にお店に行き、現状把握からスタートしています。

研修を行った後は、店舗チェックを実施しています。
研修の内容が、現場で実施されているかどうかを見ることで、
研修の成果をより上げていきたいと思ったからです。

店舗チェックの場合、顔がわかっている状態ですが、
ミステリーショッピングとは違う意味で、人の性格がよく見える時があります。

例えば、顔を見た途端に態度が変わるなど……。

最近は、この「ミステリーショッピング」や「店舗チェック」の依頼が増えてきています。


【人に評価されることの意味】

今まで「店舗チェック」「ミステリーショッピング」を行ってきて
現場から怒りに近い声があがったことが数回ありました。
その声を幾つか上げてみましょう。

●いつもは、そんなことはしないが、たまたまチェックに来られた時だけ、
そういう状況が発生してしまった。
たまたまを、いつもやっているような表現方法で書かれるのは心外

●あの時間、私がレジを担当していたので、評価は私のことが書かれているのだと思いますが、
もっと問題のある人がいます。
私のことを書く前に、そういう人をもっとチェックしてください。
私だけが悪いような書き方は止めてください

●私の評価が低かったため、点数が低くなってしまった。
私がみんなの足を引っ張っている。辞めたい。


これらの声を聞いて、評価の意味合い、及び活用の仕方が、
よく理解されていないということがわかりました。

まず、人から評価されることは、全員とは言わないですが、
多くの人が好ましいとは思っていないのではないかと思います。
自分の人格を傷付けられるとさえ思っている人もいます。

評価は、人格に全く関係ありません。
ある時間からある時間までの定点チェックであって、その時間以外のことは、わからないからです。

また評価は、スポーツの競争と同じようなこととも言えます。
ゴルフ選手の評価は、何位に入ったかで、人格には関係ありません。
野球選手の場合は、どちらが勝ったか負けたか、ということで、これまた人格に関係がありません。
マラソン選手の場合は、何位に入ったかということもありますが、タイムが評価の対象になります。
これもまた、1位でなかったから、性格に問題がある、というものではありません。

スポーツなどの評価は、明確になりやすいですが、
接客などは、基準や物差しが一定ではないということと、一人一人のお客様の価値観により、
評価に大きな開きが出てしまいます。
あるお客様にとっては良い店であり、あるお客様にとっては、良い店とは言えない、
ということもあります。

そういう点で、接客者は、自分について評価される機会が非常に少ないのです。

ジョハリの「四つの窓」ではありませんが、周りは知っているのに、
肝心の自分がわかっていないというケースが多いのです。

例えば、自分では笑顔で接客をしている、と思っていても、お客様の視点から見ると、
笑顔には見えない、というケースがあります。 自分が思っている笑顔と、お客様が笑顔と認識す笑顔では、相当の開きがあった、
ということになります。
これも、ジョハリの法則ではないですが、人から聞かなければ気付けないことです。

評価は、人間性ではなく、定点チェックであり、人格には全く関係がありません。
極端な事例かもしれませんが、接客が良くても、
従業員同士の人間関係で問題を抱えている人もいます。
接客が今一つであっても、指導能力の高い人もいます。

「ミステリーショッピング」「店舗チェック」が、よく理解されていないと、
個人攻撃と受け取ってしまう人もいます。
スポーツのように1つの評価であり、
次回までに、ここを改善しようなどと前向きな気持ちになっていかなくては、
「両刃の剣」になってしまうものなのです。


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