接客の考え方

客の心になりて亭主せよ

ある企業の接客向上の研修を行ないました。

その中に、受付を担当している人がいました。
その人がロールプレイングをすると、
「やはり、受付担当の人は、うまいね〜」
と、一緒に参加している人が、受付を担当している人を褒めます。
ですが、どう見ても、うまいとは思えないのです。なのに、みんなは褒めるのです。
受付担当者自体も、自分はうまいと思っているのかもしれませんが、どちらかというとツンツンとした態度に見えるのです。

かえって「うまいね〜。私なんかだめだな〜」と言っている人のほうが、気持ちがこもっていて、心が伝わってきます。
受付担当者を高めるために、謙遜して言っているのかもしれませんが……。

「客の心になりて亭主せよ、亭主の心になりて客いたせ」という言葉があります。
どんな立場であっても、人を敬い、自らを慎むという意味でしょうが、なかなか自分の気付きはできません。
相手を敬う気持ちになれば、自分の問題点も見えてきますが、
他の人より私のほうがうまいという驕りの気持ちは、気付くチャンスを自ら無くしてしまうことになりかねません。

また、驕りの精神が身につき、それが表面化するのです。

心理学でよく使われているモデルのひとつに、『ジョハリの四つの窓』というのがあります。
その中で、自分は知らないが、他人は知っているという窓があります。

「もっとこうすれば、〇〇さんは自分の能力を高めることができるのに」
とか
「言い方をこうすれば、全体の雰囲気が良くなるのに」
と周りは気付いていても、本人は気づくことができないことがあります。
また周りはなかなかそのことを指摘しません。

「客の心になりて亭主せよ、亭主の心になりて客いたせ」

改めて、この言葉の意味を噛み締めました。


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