接客の考え方

接客で一番大切なこと

ある劇場に行った時のこと。

そこで転んでしまいました。
捻挫まではいきませんが、少々腫れていて、正座は無理の状態です。

さて、なぜ転んでしまったのか、今日はこれが話題です。

劇場にて。
席まで案内してくれる女性のすぐ後を知人が歩き、その後ろを少し離れて私が歩きました。

「階段がございますので、お気をつけください」
と案内係の女性が言っている声が、階段を下り始める時、聞こえてきました。

その後しばらくして階段からスロープになりました。
そのまま歩いていくと、はっと気づいたら、段差を踏み外し、転んでしまったのです。

最初、なぜ転んだのか、よくわかりませんでした。
その理由として、

ボーっとしていたから。
若い時よりも、判断能力が低下しているから。

まあ、いろいろな理由があるかと思いますが、知人が言ったのです。

「ここって歩く時、あぶないんだよね。ゆるい階段の後スロープになり、
また、ゆるい階段になるので、この階段をしっかりと認識しないと、スロープのままだと思って歩いていってしまうから」

この言葉を聞いた時、ドキッとしました。
階段が続いている時は、意識していなくても階段を歩く行動を無意識のうちにしていたようです。
ですが階段が終わってスロープになると、スロープを認識し、歩きは無意識にスロープ用になっていたのでしょう。

そのスロープの後に階段があるかどうかは、認識を新たにしなければ、歩みは、スロープ用から切り替わらなかったようです。

現に、そのためにちょっとした段差を踏み外してしまったのです。
確かに、ボーっとしていたとは思いますが、こんなところで転ぶなどとは露程も思っていなかったのです。
段差といっても、ほんの少しの段差ですから。

この件で勉強したことが、2つあります。

まず1つが、建築する段階からこういうことを想定する必要があるということです。
脳の働きと建築。全く違う世界の話ではない、ということを再認識させられました。

もう1つは、既にこのような状況であるとしたら、案内係の人が、どうお客様に認識してもらうように声がけをするかということです。

例えば、階段のスタート時
最初の階段の時に「階段がございます」
スロープの後の階段の時に「また階段がございます」
などと、お客様に認識してもらえるような声がけをする必要があるかもしれません。
案内係の人にとっては、毎回のことですので、だんだん慣れていき言葉少なくなりがちです。
ですが、お客様の立場に立てば、初めてこの劇場を訪れた方もいますし、
例え何度も訪れている方であっても、このことを既に忘れてしまっている方も多いと思います。
毎回、注意を促す言葉が必要でしょう。

最初の階段の時に注意を促したので良い、ということではない、ということを、この件で感じました。

接客で、第一番に大切なことは、安全です。
そんなことを再認識させられる一件でした。


Topページに戻る