接客の考え方

180度違うお客さまのご意見

スーパーのレジにて。

異なる意見のお客様がいます。

1人のお客様。
「小銭とお札は別々に分けて返してくれる店は、客思い。小銭とお札を同時にもらっても財布に入れにくいんですもの」

もう1人のお客様。
「小銭とお札を分けてもらうと、時間がかかって仕方がない。同時に渡してくれたほうが、財布に入れやすいのに」

さあ、困りました。
これを困った意見とするか、お客様の貴重なご意見として受け取るか。
個人の考え方、会社の捉え方で大きく異なってくるとは思いますが…。

お客様に、同じことをしても、180度評価が違う時があります。
あるお客様には喜んでいただいても、あるお客様には苦情になる時があるのです。

そんな時、接客者が考えがちなのが、どちらが正解かということです。
ですが、どちらも正解であり、どちらも間違いなのです。

正解という基準を、お客様に喜んでもらった時とみると、
小銭とお札を同時に渡してお客様に喜んでいただいた場合は、これが正解。
小銭とお札を別々に渡して喜んでいただいた場合は、これが正解ということになります。

ではどちらも間違いという時は。
小銭とお札を同時に渡して、お客様から苦情を言われた時であり、
小銭とお札を別々に渡して、お客様から苦情を言われた時ということになります。

ではどうしたらいいのか。

お客様に喜んでいただこうと思った場合、一人一人のお客様をよく「観察」して、
今のお客様の要望を先手でキャッチしようとする気持ちが大切になります。

そんなこと、やってられないと思う人は、それ以上の何もありません。
小銭とお札を同時に渡す、または小銭とお札を別々に渡すという方法のどちらかをやり続けることになります。
これでは、何の工夫も気付きも生まれません。

お客様に、苦情を言われても言われても、一人一人のお客様に喜んでいただくことを目指す中に、問題解決のヒントが隠されています。

あるレジ担当の方。
「最初、わけの分からない苦情を受けた時は、本当にやめたくなりました。
でも、お客様の顔をだんだん覚え、ゆとりがある時、少しでも会話するようになると、
なぜだか苦情が減ってきました。
どこがどうってことはないのですが、何となく、一人一人のお客様のことが、
少しずつですが見えてくるような感じがしています」

これが正解、これが不正解と決め付けるのではなく、
その時々でお客様の受け取り方が異なります。
同じお客様であっても、それこそ、その時々で、どの対応をしてほしいかの要望も異なるのです。

上記の例で言えば、マニュアルのごときに、常に同じ対応をするのではなく、
お客様がお持ちの財布の形状、荷物の状態などで、お客様が一番お金を受け取りやすいように工夫したらいいのです。

苦情を起こさないようにするためには、逆に苦情を恐れず、
お客様に喜んでいただけるだろうと思うことを実践してみることで、
一人一人のお客様の気持ちが見えてくるのではないでしょうか。


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