経営者・教育担当者編   最新号

くじけない

先日、ある会社の社長と話をしていたときのことです。

製品を仕入れ過ぎて失敗した話、腹をくくって投資し、その投資が回収できた話など、
とても興味を引く内容でした。

こちらも、相槌や「決断が重要なんですね」「失敗は成功のもとですね」などと
受け答えをしながら聞いていました。

いろいろな話を聞いた後、今日の総括をするように、思わず、
「経営は、くじけないということですか」
という言葉が口から出てきました。

七転び八起きではありませんが、話を聞いていて、そんな印象を受けたからです。

そうすると、その社長の顔が、パッと明るくなったように見えました。
そして、
「その言葉、ぐっときました」
と言われたのです。

何気なく言った言葉が響いたようです。

苦しい時、悲しい時など、いろいろな体験をする中で、
今までくじけずにやってきたなーと、過去のことを思い出して反芻されたのでしょうか。

こちらとしても、相手の言っている言葉をよく聞き、
そこから読み取った内容を簡潔な言葉で返すことを心がけてはいましたが、
この「くじけない」という言葉に響くとは思ってもいませんでした。


言葉は、不思議な力を持っています。

何気なく言った言葉で相手を傷つけたり、
同じ言葉であっても、相手を勇気づけたりする時があります。

また、その時は傷つけられたと思った言葉であっても、
後から振り返ると、自分が良い方向に変わるきっかけになったというときもあります。

その時々の心理状態で、相手の言葉の意味をどう捉えていくか、
大きく変化するとも言えるでしょう。


「くじけない」という言葉を言った理由の1つに、
相手の話を聞きながら、自分も過去のことを振り返り反芻し、
その両面から、思わず「くじけない」という言葉を出したようにも思えます。

自分へのエールという意味でもあったのかもしれません。


どの言葉に響くか、話し手の心理状態、聞き手の心理状態で、大きく異なるようです。





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